出産後は体の体力や免疫力が低下しているため、すぐに入浴やシャワーを浴びることができないため「いつから大丈夫なの?」と気になるはずです。
ここでは「入浴とシャワー別のいつから大丈夫なのか?」ということと「温度は何度ぐらいがいい?」などの点について解説しています。
産後のお風呂はいつから?
1.シャワーはいつから?
シャワーを浴びていい時期については、産院や担当の医者、そして本人の体調によっても様々です。
特に体調に問題がなければ翌日には入浴して良いというところもあれば、2~3日から1週間は浴びてはいけないところもあるようです。
産後は体にとってダメージの大きいものですので、体調によって慎重に判断されます。
もし初めてシャワーを浴びるのであれば、刺激をなるべく少なく、シャワーの圧は緩めに設定ましょう。創部(傷)も必要以上に洗わず、汚れを軽く落とす程度にしておきましょう。細菌は水分を好みますので、体をしっかりと拭いて清潔に保すことです。
2.湯舟にはいつから入れる?
産後に湯船につかってよいのは、およそ赤ちゃんの1ヶ月健診後からです。
赤ちゃんの1ヶ月健診の際に、母体の健診もしてくれますので、その時に問題がなければ入浴可能と医者に判断されます。それまで湯船に入らないようにしましょう。
退院してから2週間経過し、悪露の色が赤色から茶色となり量が減ったら浴槽に入って結構です。それまでは、子宮内膜が十分回復していないのでシャワーだけにしましょう。
上記のクリニックの引用では2週間後からと推奨されていますが、それでも産後すぐに入浴するのはできないことが分かります。
また、1ヶ月間湯船に入ってはいけない理由はいくつかあります。
1.体力を消耗する
入浴というのは、普段は気づきませんがかなり体力を消耗する行為です。出産でダメージを受けた体に、湯船にどっぷり浸かるような入浴は過負荷となるため、シャワーのみで済ませた方が良いといわれているのです。
2.細菌感染をふせぐ
出産後約1ヶ月の間は、子宮口は閉じ切らない状態ですので、そこから雑菌が入って感染をおこしてしまうリスクを減らすため、入浴は控えるようにいわれています。
悪露と呼ばれる、産後に排出される分泌物が治まるころが子宮口が閉じる時期になりますので、悪露の色はよく観察しておきましょう。
産後は体力だけでなく免疫力も低下しています。昔は産褥熱といって産後に子宮に感染をおこして発熱することで命の危険さえもありました。現代では死に至るようなことは稀ですが、楽観的に考えずに、しっかりと対応を考えていきましょう。
ここで、悪露の状態について詳しく説明をします。
悪露というのは、はじめは出産直後で子宮内の出血がありますので鮮血で赤くなっていますが、徐々に茶褐色になっていきます。子宮内膜が再生してくる2,3週間後には、黄色くなり、子宮口が閉じる時期になると悪露がなくなるのです。
悪露がなくなるということは子宮口が閉じたということですので、それが入浴OKのサインとなります。
産後のお風呂は一番風呂が良い理由
産後のお風呂は一番に入るのが良いといわれています。それは、やはり細菌感染のリスクを下げるためです。
一つの湯船にたくさんの人が入るのは日本の文化ですが、多数の人が入ればそれだけ汚れますしその分細菌も多くなります。弱った産後の体は体調を崩しやすく、見えにくいところに傷を作った後ですので、なるべく細菌の少ない状態のお風呂にはいるのがベストといえます。
お風呂の温度は何度ぐらいが適切?
入る季節にもよりますが、あまり熱くしすぎないのが良いとされています。
42度、43度くらいまで熱くしてしまうと、せっかく治まった悪露が再開してしまうこともあるためです。
また、熱いお湯は血管を拡張し、血圧が急に下がるため、めまいを起こしたり吐き気をもよおしたりといった症状を引き起こす場合があるため、体力のない産後はより一層気を付けた方がよいでしょう。
熱々のお風呂にサッと浸かるというより、39度から40度くらいのぬるめのお湯が最適です。
熱いのが好きな方は、悪露の状態を見ながら、産褥期(産後約2か月)が過ぎるまでは無理をせず少しずつ温度を上げて様子を見ましょう。
長風呂しても大丈夫?
ぬるめのお湯であれば長風呂して良いのではと思われるかもしれませんが、実際はNGです。
半身浴で長く入るのが好きな人もいるかと思いますが、ぬるめのお湯で行う半身浴であっても、あまり体を温めすぎると悪露が再開してしまう可能性があります。体が本調子に戻るまでは、お風呂タイムものんびりまったりするのではなく、サッと終わらせておく必要性があります。
帝王切開後はいつから湯船に入れる?
帝王切開の場合も、入浴に関してはほとんど普通分娩と同じと考えて良いようです。部位は異なりますが、傷口からの感染を防ぐために、約1ヶ月間はシャワーで済ませ、傷口が治癒し、悪露の状態が落ち着いていれば入浴は可能となります。
まとめ
産後の入浴時のポイントについてご紹介いたしました。産後は体が疲れやすい状態になっているため無理をせずにお風呂に入るようにしてくださいね。
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